この名刺は、ビッグモーターの各務原店の店長だった井川翔馬さんのものです。井川さんは2017年に入社し2019年からおよそ2年間、店長を務めていました。
これは、店長就任を喜ぶ井川さんが、父親に出したLINEのメッセージです。
ところがその後、うつ病を発症し、おととし6月に解雇。そして去年9月、交通事故で亡くなりました。29歳でした。
その日は井川さんの両親の結婚記念日でした。
井川さんの父親
「翔馬がうつ病になって休職せずに、健康なまま各務原(店)で能力を発揮できていたら、9月24日というのは私たち夫婦の結婚記念日なんですけれども、そのタイミングでああいう死に方はしなかっただろうと思うと悔しいです」
うつ病の原因は仕事だったといいます。
訴状によりますと、井川さんは上司からパワハラを受けたほか、残業代の未払いがあったとして、およそ2000万円の支払いをビッグモーター側に求める訴えを起こしました。
井川さんの父親
「非常に苛烈なプレッシャーがあったんだろうなと」
これは、他の社員へ向けたある上司のLINEでの暴言。
「適当な仕事すんなクソタコ!!!!!!」
「マジでクソすぎる!!!ポンコツ!!!!!!」
高圧的で汚い言葉が飛び交っています。
さらに井川さんは、一定の成果が出るまで残業を強要させられたりしたといいます。
そして、うつ病を発症…。
井川さんの父親
「親の気持ちとしては『つぶれてしまえ』と思いますよ」
井川さんはビッグモーターを相手に、去年8月に訴訟を起こし、その直後の去年9月に事故で亡くなったため、両親が裁判を引き継いでいます。
井川さんの父親
「ビッグモーターは真摯に応えてほしい。一つ一つの意見を拾って、何がダメなのか徹底的に改善してほしい」
注目の記事
「ごめんね」自らの手でロープをかけ…アルコール性認知症の息子(当時55)に絶望し 殺人の罪に問われた母親(80)が法廷で語ったこととは

「ただただ怖くて…家にいられない…」地震で“恐怖の場”となってしまった自宅 壁は大きく裂け鉄骨は曲がり… 今も続く不安を抱えながらの生活【最大震度6強 青森県東方沖地震 被災地のリアル①・前編】

愛媛県民は「を」を「WO」と発音? 47都道府県調査で見えた驚きの「常識」

「米はあるのに、なぜ高い?」業者の倉庫に眠る新米 品薄への恐怖が招いた“集荷競争”が「高止まり続く要因に」

大阪王将 ドーナツ業界に進出「ぎょーナツ」餃子味、麻婆豆腐味って? 異業種が参入するワケ【Nスタ解説】

1枚500円なのに交換は440円分…農水大臣が「おこめ券」にこだわる理由、百貨店商品券との違い【Nスタ解説】









