富山県に住む60代の女性が、SNS上で「必ず利益を上げられる」などの投資話を持ちかけられ、合わせて6350万円をだまし取られていたことがわかりました。ことし富山県内で発生した詐欺被害で最高額です。
被害にあったのは、富山県東部に住む60代の女性です。女性はことし3月、投資関係で情報収集を行っていたところ、見知らぬ人からLINEのID検索や電話番号検索を用いて複数人が参加するグループチャットに招待されました。

グループ内で投資会社の上野と名乗る人物から、「今は国内株の相場が良くないのでFX投資の方が良い」と言われ、上野に紹介された古川と名乗る人物から「取引戦略に従っていれば必ず利益を上げられる」などと言われ、ことし3月中旬から4月下旬までの間に10回以上にわたり、指定された複数の個人口座にあわせて6150万円を振り込みました。



その後、女性は古川に「投資した金額で利益が出ているなら」と投資額の一部払い戻しを求めましたが、古川から払い戻しのためには税金がかかる旨の説明を受け、5月初旬に指定された個人口座に200万円を振り込みました。

その直後、上野や古川と連絡がとれなくなり、詐欺に気づいた女性が5月中に警察に被害届を提出しました。
警察によりますと、女性と詐欺グループのやりとりはすべてLINEなどのSNS上で行われていて、この間、女性には詐欺グループから一度もお金は振り込まれていませんでした。
また、女性が招待されたLINEのグループチャットには、上野や古川のほかにも、投資話に興味をもった複数人が参加していて「上野さんのおかげで儲かった」などの話をしていたということから、警察はほかの詐欺グループのメンバーが参加者を装って女性をだまそうとしていたとみています。
女性はあわせて6350万円をだまし取られていて、ことし富山県内で確認された詐欺被害で最高額となっています。
警察はうまい儲け話には乗らない。SNSなどを通じて知り合った人から勧誘を受け、現金を振り込ませる詐欺の手口が全国で相次いでいるため、「SNSだけでやり取りしている相手の話を安易に信じず、見ず知らずの個人名義の口座に入金しないでほしい」と注意を呼びかけています。

