中国が保有する核弾頭の数が去年より60発増加したとスウェーデンの研究機関が発表したことについて、中国政府は、中国の核戦力は「国家の安全保障上必要な最低レベルを維持している」と主張しました。

ストックホルム国際平和研究所は12日、今年1月の時点で中国が保有する核弾頭の数について、前の年と比べて60発増え、推計で410発になったと発表しました。

これに対し、中国外務省の汪文斌報道官は12日の記者会見で、中国の核戦力について「国家の安全保障上必要な最低レベルを維持していて、いかなる国を対象ともしていない」と主張しました。

中国外務省 汪文斌報道官
「中国はいかなる状況下でも、核兵器を先制使用せず、核兵器を保有しない国や地域に核兵器を使用することや核兵器で脅すことはしないと約束している」

中国の核戦力をめぐっては先月行われたG7広島サミットで懸念が示されていましたが、この時も、中国外務省は「自衛のための核戦力」だとして「G7の非難は完全に嘘偽りだ」と反発していました。