20歳未満への性暴力に関する相談が昨年度、富山県内で301件あったことが報告されました。全体の4割を占めていて、この3年間は件数、比率ともに増加の傾向です。
これは今月24日に開かれた、富山県犯罪被害者等支援協議会で報告されたものです。
相談を受け付けている「性暴力被害ワンストップ支援センターとやま」によりますと、2022年度の性暴力に関する相談件数は合わせて726件でした。
このうち「強制性交」に関する相談が最も多く207件、次に「性的虐待」に関するものが171件、このほか「セクシャルハラスメント」に関するものは63件でした。

また、20歳未満の相談は301件で前の年より58件増え全体の4割を占めています。
過去3年間における20歳未満への性暴力に関する相談は、2020年度が194件で全体の28パーセント、2021年度が243件で33パーセント、2022年度は301件の41パーセントと件数、比率ともに増加しています。
「性暴力被害ワンストップ支援センターとやま」は、富山県や医療機関、警察などが、性暴力による被害を受けた人への医療的支援、相談・カウンセリング等の心理的支援を行い、心身の回復を図る相談窓口として2018年に開設されました。
県は、相談件数の増減が実際の被害を必ずしも反映するものではないとしていますが、周りの大人が見つけたり、相談したりする環境が整いつつあるとみています。
県は引き続き「性暴力被害ワンストップ支援センターとやま」の周知を進めるとともに、児童や生徒の身近な相談相手である保護者や教職員に対し、被害の早期把握に努めるよう呼びかけていく方針です。