本格的な梅雨のシーズンが到来し、気象庁はきょう、九州北部と四国、中国、近畿、東海のあわせて5つの地方で「梅雨入りしたとみられる」と発表しました。いずれも平年と比べ、1週間程度早い梅雨入りです。今年の梅雨入りはなぜ早いのでしょうか。
梅雨入りは例年、梅雨前線が北上することで九州南部などから発表されることが多いですが、今年の場合は、大陸から梅雨前線が伸びてきて、いきなり本州の真ん中に停滞前線が発生しています。

さらに、台風2号や、高気圧をまわる湿った風の影響で前線が活発化し、しばらく雨が続く地域では5月中の梅雨入りとなりました。
一方、北陸地方では、このあと前線は南下し、明日以降天気は回復します。このため、今回はまとまった雨が降ったにもかかわらず、梅雨入りはなかったとみられます。
ただ、週末は、台風の北上にともなって再び梅雨前線も北上し、台風のあたたかく湿った空気が入ってくることで前線の活動が活発になるため、富山県でも週末は再び大雨に注意警戒が必要です。

5月中の北陸地方の梅雨入りは過去72年の記録のなかで、1953年、1956年、1963年の3回です。週間予報では、6月1日にかけて晴れ間が続くので、北陸地方の5月中の梅雨入りはないのではないとみられますが、6月2日、3日の梅雨入りはあるかもしれません。
台風のあたたかく湿った空気が入ってくると、前線が活発になり週末ごろ大雨に注意警戒が必要です。前線がどこにかかるかによりますが、台風が北上して進路を北東寄りに変えて日本に近づいてきますので、それにあわせて梅雨前線も北上してくる可能性もあります。
梅雨入りするしないにかかわらず、雨の季節に入ってきたということで大雨に備えましょう。