アメリカ政府の「債務の上限」の引き上げをめぐり、イエレン財務長官は議会で対策が合意されなければ来月1日にもアメリカ国債がデフォルト=債務不履行に陥るおそれがあるとの見通しを改めて示しました。

アメリカのイエレン財務長官は15日、野党・共和党のマッカーシー下院議長に宛てた書簡を公開し、政府の「債務の上限」が引き上げられなければ「6月1日にも国債がデフォルトに陥るおそれがある」と改めて指摘しました。

イエレン長官は2週間前にも同じ見通しを示していましたが、最新の税収の動向などを反映しても見通しは変わらなかったとして議会に対策の合意を急ぐよう求めています。

バイデン大統領は事態の打開に向けて16日にマッカーシー下院議長と会談する予定ですが、マッカーシー氏は15日、アメリカメディアの取材に対して「与野党の間にはまだ大きな距離がある」と話しています。