赤磐市にある旧尋常小学校の校舎を改修して、今年の夏、新しい図書館がオープンします。名前は「子ども図書館ほたる」
これまでネパールで10年に渡って図書館を作ってきた男性が、今度は日本の子どもたちに本の魅力を届けます。

(大槻順一郎さん)「この窓も全部やり直すんですけど。どれだけ来てくれるかも全く未知数ですので」

赤磐市馬屋にあるこの建物は、国の登録有形文化財に指定されている旧赤坂尋常高等小学校です。

これまでは、ベネッセホールディングスの倉庫として使われてきました。1910年に建てられたこの校舎が、この夏「子ども図書館ほたる」に生まれ変わります。

(大槻順一郎さん)「ここが図書館のメインの場所ですね。ここが60坪あるのでいろんな素材で作った小屋を3つか4つ作ってその中にも本を置いて子どもがそのなかに入って読むというか」

この図書館を手がけるのは大槻順一郎さんです。大槻さんは岡山市で、アンティーク家具や海外の工芸品などを扱う会社の会長を務めています。


子どもの頃に読んだ「世界を旅する本」に魅了された大槻さん。社内の一角には様々な国を訪れては集めてきたコレクションがずらりと並んでいます。

(アクシス 大槻順一郎 会長)「これはネパールの。すごく気に入ってるんですよ」2013年に訪れたネパールで、図書館が無い学校があることを知った大槻さん。
自分が子どもの頃に出会った「本に描かれた世界」をネパールの子どもたちにも見てもらいたいという想いから、友人らと毎年1館図書館を作ってきました。

(アクシス 大槻順一郎 会長)「それはすごく、子どもたちが本当に喜んでくれます。本が無かったら自分のいまの暮らし方とか生活は無かったと思っていますね。考え方もやっぱり変わりましたからね」

そして今年3月、当初の目標であった10館目となる図書館を完成させました。
そして大槻さんは、自分が住む地域の子どもたちにも「1冊の本をきっかけに世界が変わる体験をして欲しい」と、この場所に図書館を作ることにしたのです。

(アクシス 大槻順一郎 会長)「自分の家の部屋にある図書館みたいになってくれたら面白いなと。世界を見据えてというのは難しいかもしれないけど、そういうきっかけに何人かでもなってくれたら」

子どもたちが世界へ思いをはせる場になってくれたら。蛍が飛び交う赤磐市の旧尋常小学校に、この夏、再び明るい笑顔が戻ってきます。

「子ども図書館ほたる」では図書館に置く本の寄贈を呼びかけています。
【本の寄贈受付場所】axcis nalf・AXCIS CLASSIC 岡山市北区田中624-1
【受け付ける本のジャンル】
①アート②デザイン③インテリア・エクステリア④建築⑤植物⑥冒険と好奇心⑦絵本 
【寄贈後の取り扱い】所蔵するかどうかを含め、図書館に一任。他団体へ譲渡する場合も
【受け取れない場合がある本】
・激しい汚れや変色、破損、書き込み等がある本
・問題集、教材、一般小説、専門書、文学全集など
・①~⑦のジャンルに合わない本