長年の夢をかなえて消防士の採用試験に合格した双子の女性消防士。4月、静岡県消防学校に入り、知識や技術を学び始めました。現場では人命を預かる厳しい職業。妥協が許されない厳しい訓練に臨んでいます。
<教官>
「所属ごとにまとまって行くんだぞ。所属ごと」
「はい」
入校式直前に教官から活を入れられる新人消防士たち。この厳しい世界にこの春、身を投じた双子の女性消防士がいます。駿東伊豆消防本部の新人消防士、久保田紗里奈さん(19)と双子の妹の優里奈さん(19)。2人は中学生のころから消防士になることを夢見ていました。
<妹・久保田優里奈さん(19)>
「家族が家の中で倒れた時に、冷静に対処している救急隊員の方の姿がすごくかっこよくて」
<姉・久保田紗里奈さん(19)>
「私も消防士になってたくさんの命を救う仕事がしたいなと思ったので」
昨年度の採用試験は2人とも不合格。しかし、一浪して今年度の採用を勝ち取りました。
<妹・優里奈さん>
「ホース巻取り中」
<教官>
「久保田学生は腰を上げて巻け」
<妹・優里奈さん>
「よし」
消防学校では消防士の基本を叩き込まれます。妹の優里奈さんが挑んだのは消火活動に欠かせないホースを使った訓練です。気温が上昇する中、防火衣を着ての訓練は体力・集中力をすり減らします。
<妹・優里奈さん>
Qかなり暑いんじゃないですか?
「暑いです。でもまだ今日は風があるのでましなんですけど、火災現場でこれを言ったらもっと暑いので」
<同期・磯部結希さん>
「こんなんじゃね」
<妹・優里奈さん>
「へたれられないです」
さらに大変なのは、姉の紗里奈さんが向かった学校の裏山を走る体力練成です。勾配のきつい斜面を約50分かけて往復するのは大きな負担です。
<静岡県消防学校 山田友也教官>
「消防士になるんだろ。なりたくないやつは帰れ。やるんだったらやれ、最後まで」
<全員>
「よし」
<山田教官>
「自分のため、地域住民のためだよ」
<全員>
「よし」
<山田教官>
「(笛の音)立て!前へ進め!」
必死で食らいつく、紗里奈さん。なんとか、学校に戻ることができました。
<姉・紗里奈さん>
「私の体力はまだぜんぜんないので、もちろんきつく感じるんですけど、でもこれをきついと思ったままやり過ごすのは意味がないし、これからもっと自分と戦えたらいいなって思います」
一方、妹の優里奈さんも教官や仲間の背中を追いかけようと最後まで諦めません。
<妹・優里奈さん>
「諦めちゃうと成長できないので、足が動かなくても手だけは振ろうって決めてて」
「ちょっと強くなったような気がします」
決して甘えは許されない消防士の業務。すべては地域住民を守るため、そして、自分や仲間の命を守るため。2人の訓練は続きます。
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