2020年7月、消防士ら7人が死傷した静岡県吉田町の家庭用品メーカー「レック」の工場火災で警察は4月28日、出火原因とみられる洗剤の管理を怠ったなどとして当時の工場の責任者2人を書類送検しました。取材に当たっている和田啓記者の解説です。
<和田啓記者>
こちらは漂白剤などの洗剤につかわれる「過炭酸ナトリウム」と呼ばれる物質です。警察は公式には「何らかの原因で化学反応が起きた」と発表しましたが、捜査関係者への取材で「何らかの原因」とは水との化学反応が発火のスタートだった可能性が高いことが分かりました。
Q.危険物と特定された過炭酸ナトリウムはどこにあったんですか?
「ここに2トンありました。パレットに積んでフレコン状態で1トン、それを2段に積んでいた」
火災のあったレックの工場内の様子です。今回、捜査機関が発火や爆発の原因としたのは、この工場内に大量に保管されていた過炭酸ナトリウム。レックは安全に配慮し、加工した形などで保管していたとしていますが、火災後、消防庁は4つの製品を「危険物」と判定しました。
<レックの事故調査委員会 田村昌三委員長>
「1階工場内で発生した出火原因は特定することはできませんでした」
レックが自ら設置した事故調査委員会は2021年4月、「化学反応の可能性は排除しないとしつつも原因は分からない」と発表していました。委員の1人だったレックの幹部は…。
<レック 貝方士利浩専務>
「過炭酸ナトリウムの製品がなくはなかったんですけども、もう本当に粉として細分化されたものですから、そこから出火するってのは到底、過炭酸ナトリウムってのは自然発火しない材料ですから」
では、過炭酸ナトリウムの製品を発火させた要因は何だったのか。捜査関係者への取材で、水との化学反応が発火のスタートだった可能性が高いことが分かりました。
SBSでは2月、過炭酸ナトリウムが水と反応するとどうなるのか、専門家の協力を得て検証しました。市販されている洗剤=過炭酸ナトリウムを主成分とする混合物を水と混ぜてみると1時間後…。
<静岡大学分析化学研究室 栗原誠教授>
「現在23.8℃程度です。最初の温度が16.5℃なので7℃程度上がっています。明らかに熱が発生していることが確認できます」
時間経過とともに温度が上昇、3時間で10℃以上上がりました。
<静岡大学分析化学研究室 栗原誠教授>
「大量にあると熱がこもったりするので、大量にある時には気を付けた方がいいと思います」
捜査関係者によりますと、レックの工場内では過炭酸ナトリウムの製品が数百度まで上昇し、他の可燃物を燃やしたとみられています。
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