29日に始まるゴールデンウィークにバーベキューなどをする人もいるのではないでしょうか。

物価高の今、「国産牛」が比較的お得になっています。
しかし、畜産農家は厳しい状況が続いています。
農家の思いは…

食欲をそそる、きれいな赤色に…ほどよく入ったさし。

山梨県産ブランド牛、甲州ワインビーフです。

羽田明莉記者:
食べてみたいと思います、肉のうまみが凝縮されていて脂が非常に甘いです。

29日から始まるゴールデンウィーク。バーベキューなど肉を食べる機会が多くなるこの時期に…今、国産牛が注目されています。

国産牛肉の小売価格は、需要の減少から下降傾向で新型コロナの感染が拡大した2020年度と比べ、3月は100gあたり60円ほど安くなっています。

一方、もともと低価格の輸入牛肉でしたが、輸送費の高騰や円安などで調達コストが上がったため小売価格が上昇していることがわかります。

この状況に県内の畜産農家は頭を悩ませています。

小林牧場 小林英輝社長:
市場で価格が決まるので、自分たちが思っている以上に、経費を上乗せしたいとか思っても上乗せすることができないんですよね。

およそ1400頭のブランド牛を飼育する甲斐市上芦沢の小林牧場です。

小売価格が下がっている中ですが、物価高の影響は容赦なく襲いかかっています。

小林社長:
エサ代がこの1年ですごく値上がりをしていまして、具体的な数字を言うと前年比で135%

多くの牛を育てるこの牧場では、えさ代や光熱費などの高騰で経費は2022年に比べおよそ1億円上がっています。

小林社長:
これだけ値上がっていても上乗せして販売することができないので、もう本当に企業努力も限界があります。

小売価格が上がらない中での物価高騰。

厳しい状況の今だからこそ伝えたい農家の思いがあります。

農家:
私たちが作り上げたおいしいお肉をより多くの方にいっぱい食べてもらいたい。食べて美味しかったよと言われると、やっぱり それは私たちがまた牛を育てるモチベーションになってくるので、辛い状況ではあるが、そういった声を聞いて元気を出して牛を育てていきたい。