G7宮崎農相会合では、23日に各国代表が宮崎の農業を視察するため、宮崎農業高校を訪れることになっています。
宮崎農業高校の取り組み、そして視察を前に、生徒たちに思いを聞きました。

(廣末圭治記者)
「G7宮崎農相会合での現地視察を前に、こちらの高校では生徒たちが実習に励んでいます」

宮崎農業高校では、生産流通科の3年生10人が野菜づくりの実習を行っています。
こちらのハウスで生徒たちが育てているのはトマトで、栽培方法にはある特徴があります。

(宮崎農業高校・生産流通科3年 田代涼楓さん)
「少ない土の中で栽培できるということが特徴で、省力化栽培にも基づいてやっている作業法になります」

生徒たちが去年から取り組んでいるのが「少量培地耕栽培」。
少ない量の土で効率的に野菜を育てる方法で、農作業の省力化につながるものです。

さらに土にもある秘密が…

(宮崎農業高校・生産流通科3年 田代涼楓さん)
「肥料として焼酎粕の加工資材や有機質肥料を使って栽培しています」

土には、有機質肥料やスギの皮のたい肥、それに宮崎で盛んな焼酎づくりで出る焼酎粕の加工資材が混ぜ込まれ、環境への負荷を減らすことができます。

さらに、こうした加工資材を使うと土の温度が上がり、野菜の生育が良くなるという利点もあり、生産農家からも注目されています。

(宮崎農業高校・生産流通科3年 石丸夏那さん)
「宮崎の農業は日本全国的にすごく盛んな県なので、私たちが中心になって未来につなげていきたい」

日本の農業の未来のため、日々の実習に真剣に取り組む生徒たち。
23日の現地視察では、自分たちの取り組みを世界に発信したいと意気込んでいます。

(宮崎農業高校・生産流通科3年 石丸夏那さん)
「日本の農業と海外の農業はやり方が違うと聞いたので、日本らしい農業の仕方をちゃんと伝達できたらいい」

(全員で)「宮崎から日本の農業を世界へ発信します」

今、農業が抱えている高齢化や人出不足といった課題を解決するためにも、生徒たちは試行錯誤して効率的な農業のあり方を日々模索しているということです。