世界的な音楽家、坂本龍一さんが亡くなりました。
坂本さんは生前、環境保護活動を通して、宮崎県諸塚村に訪れるなど交流がありました。
訃報を受け、村内の関係者からも坂本さんをしのぶ声が聞かれました。
諸塚村は、2010年、坂本龍一さんが代表を務める環境保護団体「モア・トゥリーズ」と森づくりの協定を締結。
それにあわせて坂本さんは村を訪問し、真弓岳を視察した後、記念の植樹を行いました。

(坂本龍一さん)
「森を守り活用し、ここで生きていかなくちゃいけないんだから大変だなと。それだけ真剣にやってらっしゃるし、情熱を傾けてやってらっしゃるなと思いました」

森づくりをバックアップしてきた坂本さん。突然の訃報を受けて諸塚村の西川 健 村長は・・・。
(諸塚村 西川 健 村長)
「森づくり環境づくりに一緒に取り組んでいただいて非常に感謝していたのですが、今回このような訃報を受けて、ただ残念で、心よりご冥福をお祈りするところでございます」

こちらは、村内にある民宿。
坂本さんが2011年に村を訪れた際、宿泊しました。


(黒木むつ子さん)
「始終にこやかで、村の関係した人たちとの宴会の中でも楽しそうにお話されて」

黒木さんには、坂本さんの忘れられない言葉があるといいます。
それは、宿で提供した味噌や納豆など発酵食品を使った昔ながらの朝食を食べたあとのことでした。
(黒木むつ子さん)
「『こんな朝ごはんをずっと大事にしてくださいね』って。『日本は敗戦、被爆、震災っていろんな国難に遭ったけど、その都度、日本人が立ち上がってこられたのは、こんな食事のおかげ』だと。ですから、味噌づくりを今からもきちんとせんといかんねと思って」



西川村長は、坂本さんと取り組んできた活動をしっかり引き継いでいきたいと話します。
(諸塚村 西川 健 村長)
「私たちもその意思をしっかりくんで、実際取り組んでいる山がありますから、それはしっかり私たちは管理をしながらその意思をしっかり引き継いでいく」


(スタジオ)
坂本さんは、遠くから見るとモザイクのように見える諸塚の森づくり、山づくりに大変感銘を受けていらしたと聞いています。
音楽だけでなく、かけがえのない、大切なものを見つめてきた坂本さんだったと思います。