シリーズ「現場から、」。アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が明日、金融政策を決定します。銀行の破たんが相次ぐ中、これまで急速な利上げを続けてきたFRBは難しい判断を迫られています。
春の観光シーズンが始まったアメリカ。多くの旅行客で賑わっていますが、穏やかな陽気とともに出かけたくなる背景にあるのが…
「(去年より)給料は上がりました、40%上がりました」
賃金の上昇です。アメリカでは人手不足に伴い、賃金が上がり続けていて、最新の平均時給は4300円を超えています。
一方で、飲食や観光などサービス業を中心に人件費を価格に転嫁する動きも広がっていて、物価高の大きな要因になっています。
「去年、カリフォルニア州に家を買いました。300万ドル(約4億円)ほどでした」
「イタリアに旅行しました、2万ドル(約260万円)かかりました」
FRBはこの物価高を抑えようと、去年3月から8回続けて利上げを決定。引き上げた政策金利は4.5%にのぼりますが、それでも6%の高いインフレが続いています。
このためパウエル議長は、利上げ幅を再び0.5%に引き上げる可能性を示唆していましたが…
アメリカ バイデン大統領
「国民はアメリカの銀行システムが安全であると確信を持つことができる。あなた方の預金は安全です」
アメリカの2つの銀行が相次いで経営破たんしたことで、状況が一変。
その余波はスイスの金融大手の経営問題にまで飛び火し、世界の市場で動揺が続いています。破たんの決定的な要因は、FRBの急速な利上げによる債券価格の下落で、野党・共和党からは批判の声も…。
米共和党 グラスリー上院議員
「今回の銀行の破たんは金利の上昇で、米国経済がいかに脆弱になったかを浮き彫りにした」
それでも市場では明日、FRBがインフレを抑えるため「0.25%の追加利上げに踏み切る」との見方が強まっています。ただ、専門家はいまの状況で金利を引き上げれば、経済に大きな悪影響が出かねないと警鐘を鳴らします。
ムーディーズ・アナリティクス マーク・ザンディ氏
「FRBは利上げを行うべきではない。最近の状況を考えると、金融システムの安定を最優先にすべきだ。銀行システムへの懸念が続けば、米国経済に重大な問題をもたらしかねない」
ザンディ氏は、今後も中小の銀行への信用不安は続くと指摘しました。
ムーディーズ・アナリティクス マーク・ザンディ氏
「銀行に対する不安は続く。中小の銀行は金利の上昇で、価値が大きく下落している国債などの保有比率が高い」
インフレ退治のための利上げ継続か、不安払拭のための利上げ見送りか、FRBの判断に世界が注目しています。
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