3月8日は語呂合わせで「サバの日」ですが、私たちの最も身近にあったこの魚がいま、貴重品になりつつあります。水揚げ量は2022年の半分以下に、店頭からはサバ缶が消えるなどの影響が出ています。
サバの水揚げが盛んな静岡県焼津市・小川港のすぐそばにある食堂。この店のおすすめは、やっぱりサバです。
<小川港魚河岸食堂 椿原祐司店長>
「お待たせしました」
<井手春希キャスター>
「うわぁ、サバが大きいですね!美味しそう。いただきます。うん!サバの脂が口いっぱいに広がります。ジューシー、身が柔らかいですね。甘い。これはご飯もすすんじゃいます」
サバはたんぱく質が豊富でEPA、DHAなどの栄養価も高く、健康志向の現代では人気があります。しかし、そのサバをめぐる現状に店長は不安を抱えています。
<小川港魚河岸食堂 椿原祐司店長>
「例年より高いですね。魚が少ないのが一番の理由だと思います」
近年、サバの不漁はどんどん深刻になっています。静岡県内のマサバの水揚げ量を比べると、2023年は2022年の4割程度まで落ち込んでいます。こうしたサバの不漁は、私たちの生活に大きな影響を与えつつあります。
<スーパーアンドウ 安藤秀剛社長>
「普段はサバ缶は大きなかごに無造作に置いて特売をする商品だが、今はこの定番コーナーだけで販売となっています」
サバ缶の売り場には空きスペースが目立ちます。なんと、特売品が貴重品になる「サバ缶ショック」が起こっているのです。
<スーパーアンドウ 安藤秀剛社長>
「品薄は今回が初めてですね」
<客>
「聞いたことあります。困っちゃいますね」
さらに深刻なのは、鯖缶を製造する会社です。やきとり缶詰やサバ缶を手がけるホテイフーズでは、前代未聞の事態に陥っています。
<ホテイフーズコーポレーション 商品企画課 物江祐太朗課長>
「弊社でも生産がもうできないということで、今年2月に休売を決定しました。(過去に)何度かサンマが取れないとか、サバが取れないということはありました。ただ、ここまで欠品してしまうぐらいまで取れないというのは、なかなかなかったかな、というところです」
サバ缶ショックを起こすほどの深刻な不漁は、なぜ起きているのか?海洋学に詳しい東海大学海洋学部の山田吉彦教授はこう考えます。
<東海大学 海洋学部 山田吉彦教授>
「サバの不漁の原因のひとつがイワシの大漁。イワシとサバは生息域が重なっていて、ほぼ同じところで取れているのですが」
山田教授によりますと、いま、日本近海では、海面に近いところにイワシの群れが、深いところにサバの群れがいる状況です。2つの魚は生息域が重なっていて、漁師がサバを取ろうと網などを入れても、揚がってくるのはイワシだと漁師の方々は嘆いているんです。
<東海大学 海洋学部 山田吉彦教授>
「むしろサバの群れをイワシが守っている状態になっています」
山田教授の見立てでは、かつてのようにサバが取れるようになるには3年ほどかかる見通しで、お手頃なサバを手に入れるのはまだ先のことになりそうです。
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