日本の新たな主力ロケット「H3」初号機が7日午前、種子島宇宙センターから発射されましたが、2段目のエンジンが着火せず、打ち上げは失敗となりました。打ち上げを見守っていたJAXA角田宇宙センターでは、落胆の声が聞かれました。
増子華子キャスター:
「このあとまもなく10時37分に打ち上げが予定されています。角田宇宙センターでも打ち上げを職員が静かに見守っています」
「H3」ロケットの打ち上げを見届けようと、角田宇宙センターにはJAXAの職員およそ20人が集まりました。

種子島宇宙センターから打ち上げられたH3ロケットは、発射からおよそ5分後、予定通りメインエンジンの燃焼が停止し、その後、ロケットの第1段が切り離されました。

しかし、発射からおよそ8分後・・・。
「現在、2段の点火が確認されていません」

発射から15分後。ミッション達成の見込みがないとして、地上から「指令破壊」の信号を出しました。

角田宇宙センター 谷香一郎所長:
「まずは原因の究明が最初。エンジンについて我々が試験開発を担当しておりますので全力で取り組んでまいりたい」

角田宇宙センターでは、ロケットのエンジンの開発などが行われてきました。このエンジンは、今回のH3ロケットの2段エンジンの元となったものです。


角田宇宙センター 谷香一郎所長:
「以前は打ち上げの前には必ず角田を通って種子島に行っていたといういうことで、思い入れの深いエンジン。原点に立ち返ってしっかり詰めていきたい」

H3の打ち上げは、当初、2020年度を予定していましたが、延期が続いてきました。JAXAでは今後、詳しい原因の究明を進めていくとしています。