福島県三春町で故意にひき逃げし、2人を殺害した男について、検察は控訴審の「無期懲役」判決を不服として、最高裁判所に上告しました。

控訴審の判決によりますと、住所不定無職の盛藤吉高被告(53)は、2020年5月、三春町の国道わきで清掃活動をしていた2人を、盗んだトラックで故意にひき逃げして殺害しました。

一審の地裁郡山支部で行われた裁判員裁判では、「犯行は確実に生命を奪う残虐なもので殺意は明白」などとして死刑判決が言い渡され、被告側が控訴。

2月16日に仙台高裁で開かれた控訴審の判決公判では、深沢茂之裁判長が「殺害の意欲までは認められず、死刑がやむを得ないとまでは言えない」として、一審の判決を破棄し、無期懲役を言い渡しました。

仙台高検は、この控訴審判決を不服として3月1日、最高裁に上告しました。