日銀総裁の後任人事案が、きょう国会に提示されます。後任には、経済学者の植田和男氏が提示される予定です。

国会ではきょう、衆議院と参議院で議院運営委員会の理事会が開かれ、官房副長官から日銀総裁・副総裁の後任人事案が提示されます。黒田総裁の後任には、経済学者の植田和男氏が提示される予定です。

また、副総裁の後任には、前の金融庁長官の氷見野良三氏と日銀理事の内田眞一氏が提示されることになります。

人事案の提示後は、候補者への所信の聴取や質疑をおこなったうえで、衆参両院の承認が得られれば、内閣が正式に任命することになります。

植田氏は1998年から2005年まで日銀の審議委員を務め、1999年の「ゼロ金利政策」や2001年の「量的緩和政策」の導入を理論面で支えました。東京大学教授を長く務めたほか、現在は共立女子大学の教授をつとめています。

植田氏は先週10日、報道陣に対し、「人事については何も申し上げられない」と述べたうえで、「現在の日本銀行の政策は適切であると考えている。現状では金融緩和の継続が必要である」との考えを示しています。