6年前、長崎市の私立高校の男子生徒が自殺した問題でいじめを受けていたにも関わらず学校が対策を怠ったなどとして遺族が損害賠償などを求めている裁判の第一回弁論が、24日、長崎地裁で行われ学校側は争う構えを見せています。

訴えているのは2017年に自殺した長崎市の海星高校2年の男子生徒の遺族です。

訴状によりますと、学校がいじめ防止対策推進法に基づく対策を怠ったことや、「いじめが主たる要因」とする第三者委員会の報告を受け入れない学校の対応は違法だとして、遺族は、海星学園に対し3,200万円あまりの損害賠償とホームページへの謝罪文掲載を求めています。

24日、長崎地裁で行われた第一回弁論で男子生徒の母親が意見陳述し「教育機関が法を無視して子どもの命を軽んじることを絶対に許せない」などと訴えました。

男子生徒の遺族:

(母)「子どもの遺骨を胸に付けておりまして。常に一緒に闘っていくんだというつもりで(法廷に)立ちました」

(父)「息子の正義や無念さ含めてこの裁判を通して明らかにしていきたいという決意を新たにしました」

一方、海星学園は「いずれの請求も棄却を求める」との答弁書を出し、争う構えを見せています。

海星学園側の弁護士:
「とにかく真摯に対応し致します」

次回期日は3月27日で非公開で行われます。