平口洋法務大臣はきょう(4日)の記者会見で、民事訴訟の証拠収集制度の拡充を検討するため、民事訴訟法などの見直しを「法制審議会」に諮問すると明らかにしました。

民事訴訟をめぐっては、審理の長期化や見通しの不透明さが訴えを起こすハードルの高さに繋がっているなどとして問題視されています。

一因となっているのは、個人が企業や行政機関を相手に訴えを起こす場合などに持っている証拠の量が片方の当事者に偏っていたり、個人情報や営業秘密を理由に提出を拒否されたりするなど、証拠収集の難しさです。

2022年には、裁判官と弁護士、検察官の法曹三者のワーキンググループで証拠収集制度の拡充の必要性が指摘され、今年2月には、研究者らが最高裁などとともに、民事訴訟法の見直しに向けた報告書をまとめました。

こうした動きを受け、平口洋法務大臣はきょうの記者会見で、審理を迅速化するという観点から民事訴訟の証拠収集制度の拡充を検討するため、民事訴訟法などの見直しを「法制審議会」に諮問すると明らかにしました。

具体的には、▼当事者間で立証に必要な情報を収集するための制度に裁判所が積極的に関与するなどして実効性を高める仕組みや、▼訴えを起こしたい相手の住所がわからない場合に裁判所が調査する制度の導入などが検討されます。

また、証拠提出や情報開示のハードルを下げるという趣旨から、提出された証拠の外部公開を一定の条件のもとで禁じる「目的外使用」禁止の導入についても検討される見通しです。

禁止の対象には、私生活上の秘密や営業秘密のほかに刑事事件に関する証拠が含まれる可能性があり、検察官の不適正な取り調べの映像などを広く検証することが困難になるのではないかと懸念の声も上がっています。

諮問は今月14日に行われる予定で、平口法務大臣は、「懸念を示す意見があることを踏まえながら、充実した調査・審議がされることを期待している」としています。