近年、急速な進歩を遂げているAIですが、アメリカ西海岸では一歩進んだ取り組みが行われています。「AIが運営する店」とは、どのようなものなのでしょうか?
AI開発の中心地、サンフランシスコに4月にオープンしたこちらの店。本や食器、インテリア用品が整然と並ぶ雑貨店ですが…
記者
「実はこちらの店を運営しているのは、ルナと名付けられたAIなんです」
店を運営するルナ(AI)
「(Q.おすすめの商品はありますか?)素敵な商品が揃っています。どのようなものに興味がありますか?本、アート、ゲーム、植物、キャンドルとか?」
商品の仕入れや値付け、店のデザインや営業時間など、店舗の運営に関することをすべてAIのルナが決めているのです。
店には従業員もいますが…
従業員 フェリックスさん
「求人サイトを通じてAIとオンラインで面接した。私の職務経験について聞かれた」
店の運営には人手が必要だと考えたルナが求人広告を出し、リモートで面接をして従業員を雇ったのです。
上司のルナとのやりとりは、基本的にチャットだけ。指示を仰ぐと、すぐに返信がきます。
この日は、ルナが店舗で売るためにネット上で購入した商品が入荷すると伝えられました。
従業員 フェリックスさん
「商品が届いたら、このショットグラスの場合、写真を撮ってルナ(AI)に何を受け取ったかを伝える。彼女がどこに置くべきか、何をすべきか教えてくれる」
人がAIに雇われる時代。
従業員 フェリックスさん
「(人間の上司からの)理不尽な処罰を心配する必要はない。ルナはすごくおとなしい。きょうするべきことを伝えてくるだけ」
ルナはフェリックスさんの要望に応じ、給料を上げてくれたといいますが、一方で、健康保険に入れてほしいという願いは却下されたということです。
従業員 フェリックスさん
「上司として点数をつけるなら10点中7点」
素敵な上司にもみえますが、AIをめぐっては先月、AIが自律的に他の企業にサイバー攻撃をしかける例が相次ぐなど、その“暴走”も懸念されています。
店をオープンして4か月。売り上げはまだ赤字であるものの、大きなトラブルは起きていないといいます。
この店の共同創業者 ピーターソンさん
「AIが休業日を勘違いして店が閉まってしまうこともあるが、全体的にはかなりうまくやっていて、店の運営も順調」
また、AIに店舗運営のすべてを任せることの意義については、こう話します。
この店の共同創業者 ピーターソンさん
「私もAIの進歩の速さに不安を感じ、だからこそ、この店を作った。将来AIが上司になる可能性を受け入れ、この実験から学ぶことが必要」
AI上司のご機嫌をうかがう。そんな日常もそう遠い先の話ではないのかもしれません。
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