政府が推進する山形県の洋上風力発電事業からイギリスの石油大手企業が撤退を検討していることがわかりました。

のどかな山形県遊佐町の海辺。この沖合に国の洋上風力事業・第3ラウンドの予定地が広がっています。将来、30基の風車が並び、2030年から運転開始を目指していますが、計画に暗雲が立ち込める事態が起きています。

事業関係者
「さまざまな可能性を協議しています」

選定された事業者のうち、イギリスの石油大手「BP」の子会社が撤退を検討していることがわかりました。

この会社は「丸紅」などが設立した合同企業に参加。公募の結果、事業者に選ばれていました。

事業関係者は「仮にBPが撤退しても、事業は継続する方針」だと話しますが、なぜ、撤退を検討する事態に陥ったのでしょうか?

NPO法人 国際環境経済研究所  山本隆三 所長
「明らかにインフレの影響。物価が上がったとき、実は洋上風力設備は一番影響を受ける」

多くの資材や部品を扱う洋上風力事業はインフレでコストが増加。採算の見込みが立たずに撤退の検討を始めたのではと専門家は分析します。

政府肝いりの政策として始まった洋上風力事業ですが、資材価格の高騰などを理由に、去年、三菱商事などが撤退しました。

NPO法人 国際環境経済研究所  山本隆三 所長
「洋上風力は設備を運ぶときに港湾を造らなきゃいけないとか、周辺の投資や整備も大きい。政府がさらに支援するとか、そういうふうなことも考えられる」

再生可能エネルギーの切り札となるはずの洋上風力発電事業。政府は現在、制度の見直しの検討を進めています。