高知県室戸市近海の「磯焼け」について考える国際的なシンポジウムが先週、室戸市で開かれ、自然の持つ本来の力を活用した海洋再生対策などが、紹介されました。
室戸市近海では、「磯焼け」によって藻場が消失し、海藻や漁獲量が著しく減少していて、この問題について考えようと、12日、室戸市で「室戸磯焼けNBS国際シンポジウム」が開かれました。

NBSとは「Nature Based Solution」の略で、自然本来の力を活用して、生態系を再生させる考え方です。シンポジウムには、生態系の調査や研究を行う、国内・海外の専門家や研究者らが登壇し、磯焼けの深刻な被害とその対策について講演しました。室戸市近海では、テングサの生産量が15年ほど前と比較しておよそ60%減少し、磯焼けによる被害が深刻化しています。

東京の生態系総合研究所の小松正之代表は、2026年4月に行った調査などから自身の見解を説明。濁り度合いを示す値が清浄水を表す基準から外れていて、海中に汚染物質がある可能性を示唆しました。

また、生態学を専門とする岩手医科大学の松政正俊教授は、磯焼け対策として海外の先行事例を紹介。防潮堤に凹凸を作ることで波が押し寄せてきた時に幼生や胞子が住み着く環境作りを提案し、自然の力で海の環境を改善していく考えを推奨しました。

▼岩手医科大学 松政正俊 教授
「(磯焼けの原因は)魚が海藻を食べる物理的環境、それと栄養面など、漁業者だけでなく行政、学校が一緒になってやっていくことが大事」
▼講演を聞いた高校生
「釣りをするときにゴミを持ち帰るなど、小さなことからやっていくことが大事」

主催者は、今後も室戸市でシンポジウムを行い、室戸市近海の磯焼け改善に向けて取り組んでいくとしています。














