去年1年間の特殊詐欺などの被害額が過去最悪となる中、警察庁はきょう(28日)9つの金融機関と連携し、特殊詐欺などでだまし取られたカネの行方を速やかに追えるようにする新たな枠組みを始めることを公表しました。
警察庁によりますと、去年1年間の特殊詐欺とSNS型投資・ロマンス詐欺の被害額は過去最悪のあわせて3200億円あまりで、依然として深刻な状況が続いています。
特殊詐欺などの被害金は被害者が振り込みを行った口座に留まることなく、犯罪グループによって、次々に別の口座に移転するマネーロンダリングが行われている実態が確認されているということです。
現在、特殊詐欺などの被害が起きた際、全国の警察では金融機関に対して振込先の口座の凍結を依頼をするとともに、その振込先の口座から別の口座に送金されているかの照会を行っています。
照会は全国の警察から金融機関に対し、書面を郵送して行っていますが、金融機関からの回答は早くても数日、中には数週間かかってしまう場合もあるということです。
犯罪グループが被害金を移転するスピードに追いつかず、警察が金融機関から移転先の口座について回答を受け取った時点で被害金はさらに別の口座に移転した後であることが多く、被害者への返還が困難な状態となっています。
このような状況を変えるべく、警察庁はきょう、▼みずほ銀行▼三菱UFJ銀行▼三井住友銀行▼りそな銀行▼セブン銀行▼楽天銀行▼イオン銀行▼SBI新生銀行▼ゆうちょ銀行の9つの金融機関と連携する新たな枠組みを公表しました。
この枠組みは、特殊詐欺などの被害申告があった際、全国の警察が警察庁を通じて、連携する金融機関にオンライン上で照会を行うものです。
金融機関からの回答は早いものではその日のうちに得られるということで、犯罪グループが被害金を移転する前に速やかに被害金の行方を追跡し、被害者への被害金の返還を目指すということです。
また、移転先の金融機関が分かることで、だまし取られたカネをATMから引き出す「出し子」の捜査も速やかに進めることができるとしています。
警察庁は「今回の枠組みを他の金融機関にも広げ、犯罪者がマネーロンダリングをしにくい環境を作っていきたい」としています。この枠組みは来月1日から開始されます。
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