半導体企業「ラピダス」に近い河川周辺での建築規制の緩和について、苫小牧市が方針を見直すと発表しました。自然への影響を懸念する声に配慮した格好です。

苫小牧市総合政策部 成田晃未来戦略担当部長(4月30日)
「北海道とも協議を行った結果、本方針を見直すことにした」

先週、苫小牧市が開いた記者会見。

これまで建物の建設が原則禁止とされてきた「美沢地区」にある南北約3キロのエリアについて、倉庫などの建設を可能にする方針でしたが、これを「見直す」と発表しました。

美沢地区は、次世代半導体の量産を目指すラピダスの南にあり、新千歳空港のほか工場などが集積している苫小牧東部地域までいずれも車で10分以内と、アクセスの良さが魅力です。

苫小牧市はラピダス関連で10社の進出が決まっていて、美沢地区で倉庫などを建設できるようにして、物流の中継地として発展させたい考えでした。

ただ、美沢地区にはラムサール条約に登録されている湿地「ウトナイ湖」に注ぐ美々川が流れていて、オオハクチョウやオジロワシといった希少種も姿を見せます。

日本野鳥の会などは、美沢地区が開発されれば、「希少鳥類の生息などに影響を及ぼすおそれがある」として苫小牧市や北海道に規制緩和の撤回を要望。

北海道による意見公募でも多数の反対意見が寄せられ、苫小牧市は方針を見直すことにしました。

苫小牧市総合政策部 成田晃未来戦略担当部長
「私どもも自然と産業共生は考えていたので、しっかり対応したい」

苫小牧市は生態系の専門家の意見も聞きながら、今後の対応を検討していきたいとしています。














