青森県とヤマト運輸株式会社が連携して提供する高鮮度・スピード輸送サービス「A!Premium」の令和7年度の実績は、主力商材の陸奥湾ホタテが記録的な不漁を受け大幅に落ち込み、過去最少となりました。
こうした中、県では昨年度利用実績を伸ばした青果や、西日本への空輸再開・下北地方の海産物の輸送実証など多様なスキームを活かして、利用拡大へ取り組む方針です。

ホタテ不漁の危機の逆境と青果品など新規商材の躍進

県によりますと、A!Premiumの昨年度の利用実績は計2966個とこれまで8割を占めていた陸奥湾ホタテが記録的な不漁に見舞われたため、前年度の1万3127個から大幅に落ち込みました。過去最多だった令和5年度(1万6091個)から減少は2年連続。
一方で県が新規商材の発掘に注力しアスパラガスやトウモロコシ、毛豆、シャインマスカットといった青果品などの利用実績が984個と、前年度(612個)を上回ったほか、新たにサプライヤー(生産者)が登録された25社のうち14社を青果関連が占めるなど商材の多様化が進んでいます。

空飛ぶ青森県産品〜西日本への翌日配達便が復活

また5月からはJAL青森-伊丹便を活用した空路ルートを再構築し、西日本への翌日配達が復活。鮮度が需要な野辺地葉つきこかぶやあおもりカシス、消費期限が当日中のアップルパイも関西の百貨店等で販売可能となり、航空便を利用し西日本に届けられた品は243個。再開後の運用としては順調に推移しています。

鮮度と環境を守る新たな挑戦〜新幹線と航空便によるハイブリッド輸送

また、「物流の2024年問題」への対応として、物流網が遠い下北地方を出荷地とした多様な輸送スキームの検証も実施。JR東日本の東北新幹線などを利用した荷物輸送サービス「はこビュン」で、生きたままの風間浦鮟鱇を都内に運ぶ実証のほか、航空便でアンコウやヤリイカを西日本へ輸送する実験も行った結果、輸送時間が平均で約15時間短縮、トラック運転手の拘束時間を約114時間削減、CO2排出量も約1トン低減させる環境負荷軽減の相乗成果などもあげました。

また県では、関西圏の飲食店への営業展開のほか、京都・大阪・山口の飲食店計12社で「青森フェア」が開催。さらに港やシンガポールの高級レストランやバイヤーを対象とした試食商談会、香港の食品見本市「Food Expo PRO」への出展など海外への攻めのセールスを展開していて、青森県産品のPRに力を入れています。