一家4人が殺害された事件で再審無罪が確定した袴田巖さんが検事総長に名誉を毀損されたとして国を訴えた損害賠償訴訟の第1回口頭弁論が3月26日、静岡地方裁判所で開かれ、国は棄却を求めて争う考えを示しました。

この裁判は1966年に静岡県清水市(現・静岡市清水区)で起きた一家4人殺害事件の犯人として一度、死刑判決を受け、その後の再審で無罪となった袴田巖さんが国を訴えたものです。

再審の無罪判決をめぐり、畝本直美検事総長は「判決は多くの問題を含み到底承服できない」などとする談話を発表。

袴田さんの弁護団は検事総長の談話は袴田さんを犯人視し名誉を毀損しているなどとして、国に対して550万円の損害賠償を求め静岡地裁に提訴していました。

26日開かれた第1回口頭弁論で袴田さん側は、検事総長の談話について「袴田さんは犯人であると言っているようなもの」などとして改めて名誉毀損だと主張しました。

一方、国側は答弁書のなかで、検事総長の談話は検察が証拠を捏造したとの指摘に対する評価であって袴田さんを犯人視したものではないと反論、請求の棄却を求め、争う姿勢を示しています。

<袴田さん弁護団 小川秀世弁護士>
「今回、争点もはっきりしていますので、そういう意味では、これで予定通り速やかな終結が期待できるのではないかと」

袴田さん側は、今後、再審で無罪判決が確定したのに、それをないがしろにしたとして、確定無罪判決の尊重義務違反についても追及していく方針です。