総額80兆円規模の対米投資 日米双方の「国益」とは

井上貴博キャスター:
新たに合意した日本の「対米投資」第2弾の中身は、以下のようになっています。

アメリカへの投資(80兆円規模)
<第1弾>約5兆6200億円
▼工業用の人工ダイヤ製造
▼アメリカ産原油輸出プロジェクト
▼AIデータセンター等のガス火力プロジェクト

<第2弾>最大11兆5000億円
▼小型原子炉の建設
▼新たなガス火力発電所建設

「投資」なので、利益が日本にも還元されるという見方もあれば、利益配分などが分からないので、結局はアメリカに都合よく使われるのではないかという見方もできます。どう捉えれば良いのでしょうか。

TBS報道局政治部 岩田夏弥 部長:
これが本当に国益に繋がるのか。そもそも国益とは何なのか。

トランプ大統領が「投資」を重視する理由として、アメリカ国内で仕事・雇用が生まれるという点があります。

今回、合意に至った対米投資、▼小型原子炉の建設は、テネシー州・アラバマ州、▼新たなガス火力発電所建設は、ペンシルベニア州・テキサス州と建設場所も決まっています。

そこで新たに雇用が生まれ、これまで仕事がなかった人が仕事に就く。そうすると失業率も下がっていきます。

そうしたことが、2026年11月に予定されているアメリカ中間選挙で、トランプ大統領の大きなアピールポイントの一つになります。

アメリカのために日本が何をするのかという点では、投資はトランプ大統領にとって後押しになります。

また日本としては、日中関係や中東情勢などの問題がある中で、アメリカとの関係強化は、広い意味で大きな国益に繋がるという考え方なのでしょう。

井上キャスター:
「お金」という利益ではなく、アメリカとの「関係強化」が国益ということですか。

TBS報道局政治部 岩田夏弥 部長:
国益は「お金」だけではないということです。

ただ一方で、日本国内の成長もしていかなければいけません。高市総理は施政方針演説で、国内の投資の重要性を強調しました。

日本国内の投資をどれだけ進め、日本の成長を促せるのかというのは、もう一つの大きな問題でしょう。

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<プロフィール>
岩田夏弥
TBS報道局 政治部長 元官邸キャップ
小渕総理以来、主に政治取材を担当