2011年の新潟・福島豪雨の影響で一部区間で不通となっていた只見線が、今年10月、11年ぶりに全線で再開しました。
再開後は多くの乗客で賑わいをみせている只見線ですが、沿線の只見町ではある課題が浮き彫りとなっていました。
今年10月1日、一部区間で不通となっていたJR只見線が11年ぶりに再開。
多くの人が駆け付け、地元の人や利用者の喜びもひとしおです。
訪れた人「やっぱりいいです。走ったの。ずっとみんなで待っていたと思いますので」
訪れた人「高校時代の部活で只見線の本名ダムの第6橋梁を模型で作った。だからぜひ開通したら乗りたいと思っていた。いや~感激でしたね。やっぱり。」
あれからおよそ2か月半。
高橋広季アナウンサー「パラパラと雪が降る12月中旬の只見町です。駅の屋根の上にもドカッと雪が積もっていますし、辺り一面銀世界が広がっています。そして10月1日から只見線が全線で再開通しました。あれから2か月半、いまの街の様子はどうなのか取材します」
本格的な冬が到来した只見町。
この日は、大雪の影響でJR只見線は運休となりましたが、再開から2か月以上経ったいまも、運行の際には多くの人が訪れるといいます。
只見駅のすぐそばにある只見町インフォメーションセンターは・・・
只見町インフォメーションセンター・吉津てるみさん「只見町って人口が4000人を切り、3800人くらいしかいないが、(再開通後)1か月だけでこの施設に5000人来た。」
町内の観光案内を行うほか、地元の特産品を販売するこちらの施設は、連日多くの観光客でにぎわったといいます。
運転再開に充実感をにじませる地元。
しかし、ここまでには長い道のりがありました。
2011年7月29日。
「新潟・福島豪雨」は、会津や新潟に甚大な被害をもたらしました。JR只見線は土砂崩れや橋の流出し、会津川口=只見間の27.6キロにわたって不通となりました。
その後、復旧工事や、試運転などを経てようやく再開の日を迎えました。
その一方で、只見線は深刻な赤字路線でもあります。
再開した区間は、県や周辺の自治体が毎年3億円の維持管理費を負担することになっていて、利用者をどう増やしていくかが大きな課題です。
沿線の観光を充実させることも重要ですが・・・
「(只見線で町に)来たけどどこも行くところがない。ここからどこかに行く「二次交通」がなかなかない」
県内有数の豪雪地帯・只見町。冬の間は多くの観光施設が閉鎖となり、観光客が訪れる場所がないうえ、路線バスなどの交通網も乏しいのが現状です。
さらに、再開後の混雑を受けて只見駅と観光施設を結ぶシャトルバスを運行していましたが、施設の閉鎖を受けて12月2日に終了となりました。
Q.課題がある中で一過性のブームで終わらせないためにどういう町づくりをしたいか?
吉津さん「一度だけの只見線ではなくて、ずっと何回も来てもらえるように、町の人と協力して、来てもらえるようなことを考えないといけない」
只見線の機運の高まりをどう維持して、沿線の観光につなげるか。今後のあり方がいま問われています。














