11月に一斉値上げが行われた牛乳が“余る”おそれが出ています。年末年始には生乳廃棄のおそれもあり各社は牛乳の無料配布やチーズの増量などを行っています。
都内のスポーツジム。トレーニングで汗を流す人が飲んでいるのは水ではなく牛乳です。
「牛乳のおかげか、すごくパンプがいつもよりいい感じでよかったです」
「タンパク質をしっかりとることができるので」
乳業大手の明治はジムで低脂肪乳を無料で配る取り組みを始めました。異例の無料配布。そのわけは…
明治牛乳マーケティング部 井上健吾さん
「年度当初から牛乳の需要自体が低迷しておりまして、年末年始、非常に牛乳の生乳の廃棄の問題がいま懸念されている」
牛乳余りです。その要因の1つが値上げです。
酪農の現場では原油高や円安を受けてエサ代が高騰。各社は11月に一斉に値上げに踏み切りました。店頭価格で20円程度値上がりしているとみられ、消費が4%減ると試算されています。こうした中で、冬休みは学校給食がなくなり、消費がさらに落ち込むことが確実です。
関係者が懸念するのが2006年の悪夢です。
Jリード 井下英透氏
「もうこれ以上対策の打ちようがないという形で7トン(の生乳)を廃棄しました」
2006年には供給過剰に陥り、北海道だけで牛乳パック90万本分の生乳が廃棄され、牛の殺処分も行われました。
野村農林水産大臣
「牛乳を廃棄処理したことがありますが、そういうことはもうやっちゃいかんと」
このため、農水省や乳業各社は牛乳の消費を呼びかけるほか…
明治牛乳マーケティング部 井上健吾さん
「乳製品を多く食べてもらおうと増量企画を行っております」
乳業各社は10月下旬以降、ヨーグルトや国産チーズの増量を決めて消費拡大を促しています。日本に出回るチーズの8割以上は輸入ですが、急速な円安の影響で国産との価格差が縮んでいて、消費拡大のチャンスだといいます。
生乳の廃棄は防げるのか、各社は牛乳や乳製品の消費を呼びかけています。
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