高額献金問題で揺れる旧統一教会。その“トップ”、田中富広会長が9日、辞任を発表しました。会見では「次世代への交代」などを理由にあげましたが、教団本部がある韓国で取材をすると、別の背景が浮かび上がってきました。

旧統一教会の田中会長 辞任する3つの理由

辞任会見で初めての謝罪。しかし、誰に対して謝ったのかは、よくわかりませんでした。

旧統一教会日本法人 田中富広 会長
「今までの法的な責任の枠組みにおける『被害者』という言い方よりも、その一歩超えた立場に対しても、いま私たちは方針を転換して、向き合う方向で進め始めたので、その領域におけるお詫び、そして謝罪の意を込めたお詫びをさせていただいた」

高額献金が改めて問題視されている旧統一教会。田中富広会長が9日付けで辞任しました。田中会長によると、辞任の理由は主に3つだといいます。

【3つの辞任理由】
・被害を訴える人がいることに対する道義的な立場
・教団の解散命令をめぐる高裁での審理が終わった
・次世代の指導者に交代する環境が整った

しかし、現役の信者と“今も繋がっている”という元信者は「田中会長は辞任ではなく解任された」と主張。田中会長が日本で元信者らへの補償を進めていることに、韓国の教団側が反発していると話しました。

元信者の男性
「会長交代は(日本の被害者への)補償問題が原因だと私に情報提供がありました。お金の問題について(教団が)田中会長にちょっと不満を持ったんじゃないかと思います」