北海道音更町にある道立病院で勤務する39歳の男性看護師が、入院患者から預かった現金およそ23万円を盗んだとして、懲戒免職となりました。

11月28日付けで懲戒免職となったのは、北海道立緑ヶ丘病院に勤務する39歳の男性看護師です。

男性看護師(39)は、2024年11月から2025年2月17日までの間、金銭管理が困難な精神科の入院患者4人が、日用品の購入などの支払いに充てるため、病院に預けた現金から合計約23万円を盗んだ疑いがもたれています。

道によりますと、病院が預かった現金は複数の看護師で管理されていて、別の看護師が、帳簿に記載された金額と保管されている現金が合わないことに気づき、警察に通報しました。

警察が捜査を進める中、病院の聴き取りに対し、男性看護師(39)は「何も考えずに無意識でやりました」などと話し、盗んだことを認めたということです。

病院側は男性看護師を、28日付けで懲戒免職処分とした上で、管理監督者2人を訓告処分としました。

盗まれた現金は、男性看護師から入院患者4人に全額返済されたということです。

道立病院部長は、「病院職員がこのような事件を起こし、被害に遭った患者さんに深くお詫び申し上げますとともに、道民の皆様の信頼を著しく損ねる事態となりましたことは、誠に遺憾であり、お詫び申し上げます。道立病院局といたしましては、再発防止に向けた対策を講じるとともに、今後、一層の綱紀粛正を図り、信頼回復に努めてまいります」とコメントしています。

また今後の再発防止策として、現金を保管するロッカーの前に防犯カメラを設置したということです。

なお、男性看護師は窃盗容疑で書類送検され、その後の不起訴となっています。