総理就任直後から国際会議や首脳会談が相次ぎ、外交一色の一週間を駆け抜けた高市総理。その手腕をどう評価しているのか、外交のプロに聞きました。
きのう夜遅く、韓国から帰国した高市総理。就任直後から立て続けに国際会議に出席し、各国の首脳と絶え間なく会談した怒濤の一週間でした。
「外交デビュー」となったASEAN=東南アジア諸国連合との首脳会議。そこで注目されたのが高市総理のアクションです。
各国のリーダーと接する場面では笑顔で握手。歩きながら話す場面でも笑顔で、両手を広げるリアクション。ハグをする場面もありました。
元外交官で、第一次トランプ政権では駐米大使を務めた杉山晋輔氏は、高市総理の外交スタイルについてこう話します。
杉山晋輔 元駐米大使
「(日本人は)特にリーダーになると割と控えめというか、アクションをするとか表情も割と控えめで硬いというか。国際社会のなかで日本の存在感を示すにはアクションとか表情とか、私はすごく良いことだと思う」
そのスタイルはアメリカのトランプ大統領が来日した時も変わりませんでした。首脳会談では…
高市総理
「いまトランプ大統領の部屋で野球を見ておりました」
笑いをとる場面も。ただ、杉山氏が最も印象的に残ったのは、首脳会談ではない場所だったといいます。それは、高市総理とトランプ大統領がそろって横須賀にあるアメリカの原子力空母を訪問した場面です。2人はスピーチの際、ある共通の言葉を口にしていました。
トランプ大統領
「アメリカと日本の同盟は世界で最も素晴らしい関係の一つだ」
高市総理
「世界で最も偉大な同盟になった日米同盟を、さらなる高みに引き上げてまいります」
杉山晋輔 元駐米大使
「一緒に行って『揺るぎない日米同盟』と言われたと思うんですけれど、『アジア太平洋に対するアメリカのコミットメントがだんだん薄くなるということではない』ということを非常に画像的にもはっきり表したシーンだった」
杉山氏は「高市総理らしさが前面に出ていて非常に良かった」と評価する一方、「本当のスタートはこれから」だと強調します。
杉山晋輔 元駐米大使
「単に笑顔で感じが良いというだけではなくて本当にこの人は頼りになるとか、非常に正しいことをやるとか、この先、この第一歩に基づいて、どう中身をさらに推進していくか。これが問われることは間違いない」
“世界の真ん中で咲き誇る日本外交”を取り戻せるのか。今後、真価が問われることになりそうです。
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