砥部焼の原料となる陶石を唯一生産してきた愛媛県砥部町内の会社が31日で受注を停止しました。
工芸品の存続を左右する事態に窯元でつくる組合は対応に苦慮しています。
陶石の受注を停止したのは、地元で砥部焼用の陶石を唯一生産してきた「伊予鉱業所」です。
突然の事態について入舟訓三会長は次のように説明しました。
(入舟会長)
「これは社長の体調不良ということで、継続していくことが難しいっていうことが発端」
砥部焼の発祥は江戸時代までさかのぼり、大洲藩が地元で豊富に採れる陶石を生かし磁器を作ったと言われています。
現在は、およそ70の窯元でつくる「砥部焼協同組合」が伊予鉱業所から陶石を一括して仕入れ、細かく砕いて粘土に加工しそれぞれの窯元に配給しています。
現時点で組合には、およそ40トンの陶石のストックがあり、このままでも半年以上は粘土を供給できる見込みだといいます。
伊予鉱業所から採石場の引き取りを打診されている砥部焼協同組合の松田啓司理事長は・・・
(松田理事長)
「磁器創業から250年というところではあるんですが、陶石が出ない時期はなかったので、そこは出ないっていう方向ではなくて出し続ける方向で話は進めていきたいとは思います」
砥部焼協同組合では、近く窯元への説明会を開催するほか、総会を開き対応を協議する予定です。
注目の記事
思春期中学生の10人に1人 朝起きられないのは「怠け」ではない~中高生に増える起立性調節障害~「当事者親子の声」

恒星間天体「3I/ATLAS」まだ“真の姿”を見せていない可能性…原因は「宇宙線による日焼け」か 太陽系外から飛来した天体の謎

「骨が折れやすい難病」9歳の少年 YouTubeで出会った“憧れの先輩” 骨が折れても――始まった挑戦と、亡き母の思い

【独自】旧統一教会の"財産移転先"天地正教とは 「弥勒菩薩は文鮮明氏」宣言から濃くなった教会の色...過度な献金要求を元信者が証言 二代目教主「乗っ取られた」旧統一教会の見解は【実態取材・前編】

生徒4人に1人がサッカー部 全国大会常連校で起きた〝裸で土下座〟 『いじり』が遠因ないし原因 発生リスクの高い集団とは 調査報告書がまとまる 熊本

「すごい話題の宝庫」元新聞記者が限界集落で新聞社 地域密着の小院瀬見新聞「すばらしい過疎地」発信 富山・南砺市









