昨年度、学校であったいじめの認知件数についてです。岡山県、香川県ともに過去最多となったことが文科省の調査で明らかになりました。

岡山県内では、すべての小中学校と高校、特別支援学校のあわせて636校で調査が実施されました。昨年度の暴力行為の発生件数は1,307件で、いじめの認知件数は1万94件でした。いじめは初めて1万件を超え過去最多となっています。また、千人あたりの件数は50.5件で、全国と比べると10.8件少なくなっています。

岡山県教育委員会はICTを活用したアンケートにより、「いじめ見逃しゼロ」を目指すだけでなく、警察と連携した適切な対応についての取り組みを強化していきたいなどとしています。

一方、香川県では小中学校、高校と特別支援学校あわせて285校が調査の対象となりました。昨年度、暴力行為の発生件数は847件、いじめの認知件数は5,103件で、特にいじめは前の年度より442件増え、過去最多です。命や体、財産に重大な被害が生じた疑いがあるなどとされる「重大事態」も11件ありました。

教職員がいじめを発見した割合は全国平均の約2.4倍で、これについて香川県教育委員会は、「被害にあっている児童生徒を決して見逃さない雰囲気が醸成されている」としています。また、県教委は、いじめの未然防止のため、心理や福祉の専門家らを派遣し生徒指導を支援するほか、教職員が抱え込まず学校全体で課題に対応できる体制を整えたい考えです。