政府が航空自衛隊の名称を「航空宇宙自衛隊」に変更する方針を固めたことが分かりました。これには、どのような背景があるのでしょうか。
日本の“空”を守る航空自衛隊。その活動領域は、宇宙へ広がることになります。
政府は、1954年に発足した「航空自衛隊」の名称を「航空宇宙自衛隊」に変更する方針を固めました。
防衛省はおととし、宇宙領域への対応強化のため「宇宙作戦隊」を発足。しかし、一体なぜ自衛隊による宇宙での“防衛”が必要になるのか。安全保障に詳しい専門家は…
笹川平和財団 小原凡司上席研究員
「中国やロシアがアメリカや西側諸国のネットワークインフラを破壊する能力を身に付けつつある。宇宙は、情報ネットワークインフラの構築する重要な一部なので、そこをしっかりと守らなければいけない」
専門家が指摘するのは、急速に進む中国の宇宙活動です。中国の宇宙開発は、「軍民一体」で進められており、宇宙空間の軍事利用を否定していません。他国の人工衛星に接近して、攻撃・捕獲する「キラー衛星」の開発も進めているとされています。
こうした動きに対し、アメリカは…
トランプ大統領(当時)
「正式に私たちの最も新しい軍を発足させる。その名も宇宙軍だ」
アメリカは2019年に「宇宙軍」を発足。宇宙を「明確な戦闘領域」と位置付けており、「宇宙軍」の強化などを図っています。
笹川平和財団 小原凡司上席研究員
「日本もこうした活動の中に加わって宇宙の安全を守っていくことが求められている」
宇宙を舞台にした“防衛”。今後、対応強化が進むとみられます。
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