熊本県内の教育現場で問題となっているのが、全国ワーストとも言われる教員数の不足です。この問題解決への突破口となるのか、県内で新たな取り組みが始まります。
県教育委員会が2023年1月、県内で初めて開催することを明らかにしたのは、「ペーパーティーチャー講習会」です。ペーパーティーチャーとは、教員免許を取得したものの教職には就いたことがない人のこと。

文部科学省の調査では、県内の教員数の不足率は、2021年度、中学校と特別支援学校が全国ワースト1位で、2022年にかけて改善したものの、依然97人不足しています。

講習会では、ペーパーティーチャーや教育現場を離れている人などを対象に仕事内容や給与について説明し、教員確保につなげたい考えです。

熊本県教育委員会 学校人事課 鍬本 亮太 課長
「『働き方改革』と『なり手確保』を両輪でやっていかないと(教員不足は)解決しないのでいまそれを必死に我々もできることをやっている」

講習会は1月下旬、熊本県内4会場で開催されます。

<解説>
この取り組みができるようになったのは、2022年7月に教員免許を更新する制度が廃止されたためです。

10年の期限で免許を更新しなかった人も、自動的もしくは簡単な手続きで教職に就けるようになりました。