盛岡市出身の画家、澤田哲郎の作品を集めた展示会が始まりました。

県立美術館で15日に始まった展示会には、1919年・大正8年に盛岡で生まれた画家澤田哲郎の作品310点が展示されています。
会場には10代から晩年までの作品が並び、澤田の作風の変化を見ることができます。

初期は飢えや貧しさに苦しむ人を描いた作品が多かった一方、戦争で満州に渡り、戦後、シベリアで抑留生活を送った後はロシアの人びとの暮らしを描いています。その後も、ニューヨークでの創作活動やさまざまな画家との交流を通して抽象画や水彩画も描くように変化していきます。

(岩手県立美術館 加藤俊明学芸員)
「岩手に澤田哲郎という偉大な作家がいたということをこの機会に触れていただいて、お気に入りの作品を310点から探していただきたいと思います」

澤田の生涯と交友関係をひもときながら作風の変化を楽しめる「澤田哲郎展」は、11月30日まで開催されます。