市全体を博覧会場にみたてた体験型の観光イベントが津山市で開かれています。どのようなプログラムなのか?一部を記者が体験してみました。

津山藩の城下町として栄えた面影を今に残します。「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されている津山市の城東地区です。
(秋庭貴泰記者)
「人力車に乗って趣のある町並みを散策しているとまるでタイムスリップしたような気分が味わえます」
美容室で着物を着つけてもらい人力車での城下町散策や人気豆腐店でのランチなどが楽しめる女性限定のプログラムを特別に体験させてもらいました。
(NPO法人みつくり 土山浩司理事長)
「こんないいところがあったんだなと、発見して帰っていただきたいという思いで今回の体験プログラムを作らせていただいています」
9月20日から開かれている「津山まちじゅう体験博」市全体を屋根のない博覧会場にみたて、地域の特徴が詰まった様々なプログラムを体験できる催しです。
(津山市観光・歴史まちづくり推進室 松本宏光主査)
「津山にあるいろんな魅力をいろんな方に体験していただくことで、次の世代に文化や技術をつないでいきたいということで今回の体験博を開催しました」
2回目となる今回は去年の2倍以上となる47のプログラムが用意されています。

「骨から肉を削りだすというのは人生初の体験ですね…」
(オカラクミート 仁木傑取締役)
「だと思います。たいていの人は一生せずに終わるかと…」
こちらは去年大好評だったという「自分で精肉したそずり肉で牛丼を作る」というプログラム。「そずり肉」とは牛の骨のまわりについた肉を削り落したもので津山を代表する食材です。「削る」を方言で「そずる」ということが名前の由来になっていて、弾力のある食感と濃厚な旨味が特徴です。
(オカラクミート 仁木傑取締役)
「小学生の子どもとか夢中になって…」

この日は、精肉作業のみを体験しましたが、一から作る牛丼は、さぞかしおいしいことでしょう。
(上田手漉和紙工場 上田康正さん)
「しっかり持ってもらって手前にすくいとる」)

続いては、津山市が誇る伝統工芸品、「横野和紙」づくりに挑戦です。こちらの上田手漉和紙工場は金箔を包む特別な紙「箔合紙」を全国で唯一生産している工房として知られています。手漉きした和紙を落ち葉や色紙で飾り付けたらオリジナルの横野和紙が完成です。

「秋をテーマにしてみたんですけれど」
(上田手漉和紙工場 上田康正さん)
「個性があっていいと思う」)
和紙職人の上田さんも今回のプログラムに期待を寄せています。
(上田手漉和紙工場 上田康正さん)
「たくさんの方に知ってもらえる和紙のことを好きになってもらえるいい機会だと思います」
(津山市観光・歴史まちづくり推進室 松本宏光主査)
「観光体験というのは本当に多くの人の協力がないとできないということで、本当にいろんな方に町づくりに参画していただいて町の人みんなでお客様のおもてなしができるような。そういうような形につながっていけば」
地域が一体となって特別な体験を提供する「津山まちじゅう体験博」期間は11月30日までで、プログラムの予約は公式サイトなどで受け付けているということです。