熊本県教育委員会は、2027年3月から実施予定としていた県立高校の前期と後期の入試の一本化を、いったん見送ることを明らかにしました。

制度変更1年半前での方針転換となります。

現在の入試制度は、高校独自の検査や中学校の調査書などで選抜する「前期」と、学力検査を実施する「後期」に分かれています。

ただ、高校や受験生の負担など課題が指摘されていたため、2027年3月、現在の中学2年生が受験する入試から一本化される予定でした。

しかし、9月22日の県議会で越猪浩樹教育長は、一本化を見送り、現在の前期・後期制を当面続ける考えを明らかにしました。

見送りの理由として、政府が、志望順位を付けた上で複数の高校を受験できる「デジタル併願制」の検討を進めていることなどを挙げています。

県教委は「国の動向を見極めて、適切な方向性を決めたい」としています。