来週告示される自民党総裁選。各候補者の陣営の間では出馬表明の日程をずらす動きが見えるなど、駆け引きが始まっているようです。

先陣を切って出馬表明し、視察に飛び回る茂木前幹事長(69)。きょうは都内のこども園に。

「ここ行ったことあるー?」

自民党 茂木敏充 前幹事長
「あるよあるよ、カザフスタンもあるよ」

「ロシア行ったことあるー?」

自民党 茂木敏充 前幹事長
「ロシアあるよ、ウクライナもある」

未来の有権者にも、“外交の茂木”をアピール。想定外の質問にも…

「富山はー?」

自民党 茂木敏充 前幹事長
「富山行ったことあるよ、もちろん」

持ち前の対応力を発揮していました。

自民党 小林鷹之 元経済安保担当大臣
「きょうもよろしくお願いします」

自民党 塩崎彰久 衆院議員
「党も政治も思い切って変えてほしいっていう中堅・若手の期待めちゃくちゃ大きいですから」

きのう、出馬表明した小林元経済安全保障担当大臣(50)は“王道”の挨拶回り。

林官房長官(64)は支持する議員らと訴える政策などについて意見を交わしました。

一方、動向がベールに包まれているのが、高市前経済安全保障担当大臣(64)です。

記者
「高市氏は議員宿舎で支持を求める電話かけや、あさってにもおこなう方向で調整中の出馬会見に向けて政策の最終調整をおこなっているものとみられます」

これまで、総裁選については沈黙を保ったまま。その理由について、陣営の幹部は…

高市氏陣営幹部
「最大のアピールポイントは政策。最後まで、本人が納得いくまで政策を練り上げてから出馬会見をしたいようだ」

来週22日の告示に向けて、▼あすは林氏、▼その後、高市氏、▼小泉農林水産大臣(44)と、会見がおこなわれる見通しです。

その小泉氏はきょう、上司の石破総理と面会。

小泉進次郎 農水大臣
「地方の経済、そして防災庁、そして農政、こういったものは私はしっかりと引き継いで、巻き戻らないようにこの方向性を進めたいと思います」

会見は最後になる見通しの小泉氏。なぜなのでしょうか。

小泉氏の陣営
「他の候補者の政策を研究してから、自分が何を言うか考えるだろう」

陣営の関係者が会見を遅らせている理由にあげるのが、去年の“トラウマ”です。小泉氏は前回の総裁選で「選択的夫婦別姓導入」を掲げましたが、これに保守層が拒否反応を示したことが失速した要因の一つとみられています。

今回はどう対応していくのでしょうか。

小泉進次郎 農水大臣
「(Q.『選択的夫婦別姓』などスタンスは)大きなことを言うよりも、まず党内がしっかりとまとまること、私は今回は非常に重要なことだと思っています」

“持論”と“党内融和”のバランスに苦心する姿がうかがえます。

こうした動きに野党は…

立憲民主党 野田佳彦 代表
「もし、(政策の)方向性が一致するような人が出てくるならば、その人との政策協議っていうのはやっぱりやらなければいけない」

野党との連携のあり方にも影響を与えそうです。