山口県岩国市が発注した公共工事の利益供与を受けた収賄や、女性に対する性的暴行などの罪に問われている元市職員の男(59)の裁判です。山口地裁岩国支部は11日、懲役5年の実刑判決を言い渡しました。
判決によると男は、市が2023年4月に発注した指名競争入札2件で、秘密事項である入札の予定価格などを取引先に教え、その見返りとして交際相手の女性の旅行代金およそ12万円の利益供与を受けました。また、去年11月、20代の女性に性的暴行を加えました。
地裁岩国支部で開かれた判決公判で、小川暁裁判長は収賄などについて「公共工事の入札の公正さや、これに対する社会の信頼を損ねる犯行」と指摘。不同意性交については「被害者が酒で酔いつぶれての犯行で、被害者の人格を顧みない悪質かつ卑劣な犯行」として、懲役5年の実刑判決を言い渡しました。求刑は懲役7年でした。
岩国市は今年7月、男を懲戒免職処分としています。