タイとカンボジアの軍事衝突などをめぐり、批判が高まっていたタイのペートンタン首相について憲法裁判所は29日、解職を命じる判断を示しました。

ペートンタン氏については、タイとカンボジアの国境地帯で起きた軍事衝突をめぐり、ペートンタン氏がタイ軍を批判した音声データが流出したことなどから、辞任を求める声が強まり、上院議員団が憲法裁判所に首相の解職を求める訴えを起こしていました。

憲法裁は29日、「重大な倫理違反があった」として、ペートンタン氏の解職を命じる判断を示しました。

ペートンタン氏は2006年の軍事クーデターで失脚したタクシン元首相の次女で、去年、史上最年少でタイの首相になりましたが、今回の失職によって、タクシン派の影響力の低下につながる可能性もあります。