アメリカのトランプ政権は感染症対策などの公衆衛生を担当するCDC=アメリカ疾病対策センターのトップを解任しました。就任からわずか1か月での解任となり、ワクチンに懐疑的な立場のケネディ厚生長官の方針と対立したと指摘されています。

ホワイトハウス レビット報道官
「ケネディ長官は所長に辞任を求めました。承諾したものの撤回したので、大統領が正当な権限で解任しました」

ホワイトハウスのレビット報道官は28日、感染症対策などを担当するCDCのトップ、モナレズ所長をトランプ大統領が27日に解任したことを明らかにしました。モナレズ所長は、ワクチンに懐疑的なケネディ厚生長官の指名で7月末に就任したばかりでした。

解任の理由について、レビット報道官は「『アメリカを再び健康にする』というトランプ大統領の使命に背いている」と主張しています。

一方、モナレズ所長の弁護士は「非科学的で無謀な指示をそのまま承認することや、献身的な医療専門家を解雇することなどを拒否し、攻撃の対象になった」と反論しています。

ホワイトハウスは解任を受けて、数名の幹部も辞任したことを明らかにしていて、アメリカメディアは「ワクチン懐疑派のケネディ長官の方針に反対したため、解任されたものだ」と伝えています。