夏休み明けのこの時期は子どもが悩みをかかえやすく自殺が増えるとされています。ある調査では2クラスに1人の子どもが「死にたい」などと検索しているといいます。対策と周りの人ができることとは。
こちらの小学校では今週から新学期。小学5年生たちが耳を傾けているのは…
絵本作家・画家 夢ら丘実果さんの絵本より
『ぼく、だんだん気がついちゃったの。みんながどんなにすごいのか、ぼくがだめなのか』
ある絵本の読み聞かせです。
ホシガラスのカーくんが、美しい羽を持っていたり、魚を捕ったりする鳥たちと自分を比べ、劣等感を抱く物語。カーくんは、仲間の鳥たちと話すことで、自分の魅力に気付きます。
絵本作家・画家 夢ら丘実果さんの絵本より
『みんながいてよかった。ぼくもいてよかった』
自ら命を絶つ人は誰にも悩みを話さない傾向にあり、打ち明けることの大切さを絵本で伝えるのが目的です。
授業を受けた小学5年生
「自分にも必ず、ほかの人にない、いいことがあるという言葉を聞いて、とても自信がつきました」
「自分の命について、もっと大切にしなきゃなと思いました」
去年、自殺した小中高生の人数は529人で過去最多。夏休みなど長期休み明けの時期に増える傾向だといわれています。
記者
「こちらのNPO法人では、自殺に関する言葉を検索した子どもに相談窓口を表示する取り組みを進めています」
この団体が、学校から子どもたちに1人1台配布されているタブレット端末を調べると、最も検索されていた深刻な悩みの言葉は「死にたい」でした。1か月で2クラスに1人の子どもがこうした深刻な悩みの言葉を検索していたということです。
NPO法人「OVA」 スタッフ
「1人1台端末上のデータでしかないので、自分のスマホやPCで検索している子どもたちはもっと多いのではないか」
この団体が開発した仕組みでは、「死にたい」と検索すると…。
NPO法人「OVA」 スタッフ
「こういった形で自動でポップアップが出てくるようになっています」
表示された相談先の中から子どもたちが最もクリックしたのは「Web空間」だといいます。
こちらは、そんな「Web空間」を運営するNPO。実際に使ってみると…。
記者
「『りゆうがあってしんどい』を押してみます」
NPO法人ライフリンク 清水康之 代表
「『オッケー!じゃあ、すぐにかくれてちょうだい!』とゴンドラが下りてきて…」
このWeb空間は、相談できない人、相談したくない人の受け皿になっていて、生成AIとやりとりしたり、今の気持ちを掲示板に書いたりすることができます。
NPO法人ライフリンク 清水康之 代表
「相談はしないけど、死にたい気持ちを抱えながら安心して過ごすことができる場を、オンライン上であれば実現できるだろうと」
誰にも話せないつらい気持ちを「Web空間」という隠れ家で受け止める。そのうえで、周りの人の声掛けが打ち明けられるきっかけになるといいます。
NPO法人ライフリンク 清水康之 代表
「生きるのをやめたいと思うことがあるか、夜寝る時に朝、目覚めなければいいと思うことがあるかとか、そういう聞き方をすることはできるのではないかと思います。こんな気持ち話してはいけない、誰にも言ってはいけないと思っている子も少なくないので、しっかりとそれを尋ねてあげる。そのことが大事だと思います」
今、悩みを抱えているという方、「まもろうよ こころ」で検索すると、SNSなど様々な相談窓口が紹介されています。
<相談窓口>
【 日本いのちの電話 】
・フリーダイヤル 0120-783-556
毎日:午後4時~午後9時
毎月10日:午前8時~翌日午前8時
・ナビダイヤル 0570-783-556
午前10時~午後10時
注目の記事
【富山地鉄】維持か寸断か「なくなったら静かやろうね」廃線危機の電鉄魚津駅前 老舗たい焼き店主が漏らす…消えゆく街への不安【前編】

"理想の条件"で選んだ夫が消えた…27歳女性が落ちたタイパ重視の「恋の罠」 20代の5人に1人が使うマッチングアプリ【前編】

今後10年で50~100大学が募集停止!? 「短大はさらに影響大」どうなる大学の”2026年問題” 進学者減少で大学の生き残り策は

「つながらない権利」ついに明文化へ 休日の連絡は"無視"でOK?労働基準法40年ぶり大改正へ

「拒否という選択肢がなくなり…」13歳から6年間の性被害 部活コーチに支配された「魂の殺人」の実態

「なくしたくないし、撮り続けたい」日本一標高が高い鉄道 中学生が写真で魅力を伝える 赤字路線のJR小海線









