香川県が老朽化を理由に解体を決めている旧県立体育館をめぐる動きです。建物の保存を訴える民間の団体と県教育委員会との話し合いが行われました。

午後1時すぎ、旧県立体育館の保存を訴える「再生委員会」の長田委員長と上杉副委員長が香川県庁を訪れました。

(旧香川県立体育館再生委員会 長田慶太委員長)
「10年前の耐震改修案を根拠にここまできたことの意味を、ぼくも含め県教委も含め共有することが大事かな」

世界的建築家、丹下健三が設計し「船の体育館」と呼ばれる旧県立体育館です。耐震性を理由に2014年に閉館。県は利活用の方策も検討しましたが実現せず、約10億円をかけて解体することを決めています。

きょう(28日)の話し合いは2時間半に及び、耐震性の問題が中心だったということです。再生委員会は、耐震性についての独自の検討で、耐久性の高い材料が使用されていることや、平面的に広く・高さが低い形状などから建物全体の崩壊や沈下に直結する重大なリスクは想定されないと主張しています。

話し合いの後、長田委員長は。

(旧香川県立体育館再生委員会 長田慶太委員長)
「前の耐震改修案も含めて、認識を1回あわせたいという話はさせていただきました」
(記者)
「現場レベルでの認識は?」
(長田慶太委員長)
「共有はできたと思ってます」

長田委員長によりますと、県教委との話し合いを再来週、さらにもちたいと要望したということですが、受け入れられるかどうかは分かっていません。解体工事の入札の受付期間は来週、9月2日~4日となっていますが、工事差し止めの仮処分の申請については「タイミングを考えたい」と話しました。