戦死した学生が家族にあてた手紙や、戦時中の新聞など戦争の実態を伝える展示が山梨県甲州市で開かれています。

この展示は甲州市教育委員会が開いたもので、県内で見つかった焼夷弾の残骸や戦時中の新聞などおよそ30点の資料が展示されています。

こちらは甲府空襲を題材にした絵本「かみず」の原画。
「かみず」とは桑の実を意味する甲州弁で、夜に桑の実を取りに行った際に空襲に巻き込まれた兄弟の話です。
この展示は8月31日まで開かれています。
また、甲州市出身で東京大学在学中に出陣し戦死した中村徳郎さんが家族にあてて書いた最後の手紙は常設されていて、弟には「十分勉強させてやってください」と書かれ、弟想いの兄の姿と自身は勉学ができない無念さが伝わってきます。
なお会場の甲州市民文化会館では16日午後2時から、ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の濱住事務局長による講演会が行われます。