俳優の奈緒さん、ウエンツ瑛士さん、高野洸さん、山口馬木也さんが出演する舞台『WAR BRIDE -アメリカと日本の架け橋 桂子・ハーン-』のゲネプロを前に、囲み取材を行いました。

本作は、実在する日本人女性・桂子さんの半生を追ったドキュメンタリー映画「War Bride 91歳の戦争花嫁」を原案にした舞台作品。第二次世界大戦後、連合国占領下の日本に駐留していた兵士と結婚して渡米し「戦争花嫁(WAR BRIDE)」となった桂子(奈緒)が、人種差別を受けながらもフランク(ウエンツ瑛士)の愛に包まれながら、‟日本人の精神を持つ日本を愛するアメリカ人”として、日本の文化を広めることに尽力した「真実の愛」の物語になっています。

戦後80年で、本作を上演することについて奈緒さんは‟稽古場で戦後80年と沢山の愛に向き合ってこの日までたどり着きました”と笑顔。

続けて、‟先日、母から私と祖父が初めて会ったのが、8月15日だったということを聞きました。私の祖父は戦争に行って帰ってきた人間で、8月15日に私と顔を合わせた時に、どんな気持ちだったんだろうって考えました”と語ると、‟戦後80年に色々な向き合い方があると思うけど、そこに愛と向き合うという選択肢で劇場に足を運んでいただけたら”と、呼びかけました。

奈緒さんとウエンツさんは初共演。夫婦役を演じる上で、意識したことを聞いてみると、ウエンツさんは「全くないです」と回答。奈緒さんが‟最初から打ち解けていました”と笑顔を見せると、ウエンツさんは‟取材とかポスター撮影とかで「初めまして」だったけど、テレビのイメージでお話されていたので、特別気を遣うことはなく。ただ、今回の作品は出会いから70代、奈緒さんは90代まで演じるので、夫婦が出来上がって50年以上たったら、どんな夫婦が出来上がるのか大事にしているけど、そこが一番何も打合せなくやっている”と、息ぴったりの様子でした。

また、桂子の父を演じる山口さんとも奈緒さんは初共演。奈緒さんは‟初めてポスター撮影でお会いした時に、馬木也さんが「失礼します。お父さんだよ」って言ってきてくださった。大先輩で緊張もあったけど、これからお父さんだと思って、思いっきり甘えていいんだなって凄く思いました”と初対面でのエピソードを披露し、会場の笑いを誘いました。

「家族の物語」である本作にちなみ「家族への想い」を問われると奈緒さんは‟私にとって、家族は思うだけでも自然と涙が出てしまうような言葉にしがたい存在”と吐露。‟今回の作品をやっていく中で、幼ないときから90代までをやるので、自分がたどり着いていない自分の母親と同じくらいの役をやっていると不思議と「お母さん、こんな気持ちだったのかな?と桂子さんを通して今、学ばせてもらっている毎日。桂子さんとお会いした時もそうだったけど、珍しく母に「愛しているよ」って何回か伝えました”と、明かしました。

お母さんからも「愛しているよ!」と、すぐに返ってきたそうで、奈緒さんは‟お母さんは普段から「愛しの娘」とか言っている感じなので、「待ってました」という感じでした”と、母との微笑ましいやり取りを明かし、満面の笑みを見せました。

【担当:芸能情報ステーション】