警察庁はきょう、今年の警察白書を公表しました。急速に普及するSNSが、特殊詐欺などの犯罪インフラに悪用されていると指摘し、対策の強化を示しました。
人々の生活や仕事を便利にする一方で、「犯罪インフラ」としても悪用されるSNS。
警察庁はきょう、2025年版の警察白書を公表し、「SNSを取り巻く犯罪と警察の取り組み」と題して特集しました。
SNSをめぐっては、違法薬物の密売や児童買春などのほか、大規模災害時における偽情報・誤情報の投稿拡散などにも悪用され、社会問題となっています。
また、SNSで実行役を募集して特殊詐欺や強盗を繰り返す「匿名・流動型犯罪グループ」通称・トクリュウについて、警察庁は“治安対策上の脅威”と位置づけ、他の犯罪にも幅広く関与していると指摘。
特にトクリュウの関与が疑われる「SNS型投資・ロマンス詐欺」の去年1年間の被害額は、前年のおよそ3倍となる1272億円に急増し、白書では「極めて憂慮すべき状況」としています。
一方で、こうしたSNSを悪用する犯罪に対処するための新たな捜査手法として、捜査員の身分を隠して犯行グループと接触する「仮装身分捜査」の導入や、捜査員が犯罪グループに口座を提供し、摘発につなげる「架空名義口座捜査」の導入の検討などを紹介。
他にも対策として、押収されたパソコンやスマートフォンなどから、削除されたデータの復元や解析をする「デジタルフォレンジック」の活用が挙げられました。
また、AI技術の導入例として、子どもの事情聴取の訓練ツールを今年度から全国で運用開始することを紹介。
子どもの事情聴取は、負担を軽減して供述の信用性を確保することが必要とされています。そのため、子どもの心情や特性に配慮した聴取が重要で、AI訓練ツールによって子どものアバターを相手に実際の受け答えを模した訓練が可能になるということです。
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