汚職が問題となっているウクライナで捜査機関の独立性を制限する改正法案が成立したことを受け、各地で大規模な抗議活動が行われました。

「法案を拒否せよ!」

ゼレンスキー大統領は22日、汚職を捜査する「国家汚職対策局」と、訴追権限を持つ「特別汚職対策検察」の権限を弱める法案に署名しました。

これに対し、「汚職対策機関の独立性が損なわれる」との反発の声が強まり、23日、法案の撤回を求める抗議デモが各地で行われました。

首都キーウでは数千人が参加したと報じられていて、ウクライナ侵攻が始まって以降、初の大規模な反政権デモに発展しています。

汚職対策はウクライナのEU加盟の条件で、ドイツやフランスからも懸念の声が上がったことから、ゼレンスキー氏は2つの機関の独立性を担保する新たな法案を提出するなど、対応に迫られています。