裁判所から破産手続きの開始決定を受けた「松浦貯蓄共済協同組合」が15日、組合員を対象にした説明会を開きました。出席者からは組合のずさんさに批判の声が相次ぎました。
組合に投資していた男性「7年前だと思いますけど、自分の友達も全部やっているって言ってたんですよね」
この男性は周りに誘われて日掛けで1日500円の出資を続けました。総額は90万円にまで増えましたが、戻ってきていません。
組合に投資していた男性「希望を持ってね、ずっと月々日掛けをやって、だからそういう人の夢を一発でだめにしてしまってね。だから精神的な被害とそのタームですよ長さに対して私たちは被害を被ってるんで、お金だけじゃないですね精神的にということです」

「松浦貯蓄共済協同組合」組合員などからの出資をもとに松浦市内の業者に事業資金を貸し付ける業務を行っていましたが、業績悪化を理由に裁判所に破産を申し立て、今月4日、破産手続き開始の決定を受けました。

松浦市の推計では、組合がのべ253人から集めた出資金や特別出資金は、3億3000万円にのぼるとみられていますが、返還の見通しは立っていません。

破産手続き開始の決定後、初となる関係者への説明会が15日開かれ、組合員や被害者の会の人など50人が出席しました。

松浦貯蓄共済協同組合・田郷信男代表理事「どうすることもできずにですね組合として閉じるということに至りました。本当に皆様には大変申し訳なく思っております」

説明会では、代理人の弁護士が「組合の融資審査が形骸化していた。その結果、貸付金が回収できないケースが相次ぎ、債務超過に陥った」と説明しましたが…。
組合員女性「理事者の方あまりにも無責任じゃないですか私たち毎日働きながら日掛けをかけてきたんです。そのお金がパーになったんですよ」
被害者の会によりますとおよそ3千万円を出資した人もいるということで、組合のずさんな運営に怒りの声が相次ぎました。
組合員男性「何も報告なく勝手に破産とかなるんですか」
組合員男性「ちゃんと監督できていなかった、管理できていなかった、怠慢であったということをですね自覚が足りない」

被害者の会・勝山善文代表「出資したお金がね、どこに行ったか分からない。それをやっぱり理由、原因を説明できないところが大きなダメな点ですね」

出資者50人からヒアリングをした松浦市議会の宮本議長。監督官庁でもあるの松浦市の責任は重大としています。

松浦市議会・宮本啓史議長「もうちょっと(松浦市が)その監視というか管理をきちっとしとけば、こういう大きな被害にはならなかったんじゃないかなと僕は思います。根深いものがあるんじゃないか僕はそう思います」
松浦市を揺るがすことになった松浦貯蓄共済協同組合の破綻問題。被害者の会では今後、市を相手取っての訴訟も検討しています。